こんにちは。都筑区の放課後等デイサービス FORTUNAです。
前回のお話しの続きになりますが、やはり少し難しいという意見も聞かれました。ですので、できるだけ話を分解して書いていくようにしていきます。
「問題を理解する」という言葉を書きましたが、「問題」とは要するに「困り事」のことです。
認知行動療法(CBT)においては、環境と人間の相互作用によって生じる刺激→反応→結果の循環に注目すると前回に書きました。
前回の挨拶の例えは、問題が上手くいった例です。
では、上手くいかない時とはどのような時なのか考えてみましょう。
刺激)①友だちのお母さんから「こんにちは」と挨拶された。
反応)②返事の仕方がわからず、焦って固まってしまった。
結果)③友だちのお母さんは、怪訝そうな目で私を見て何も言わず立ち去った。
刺激)①’翌日、友だちのお母さんに再び会ったが、今度は挨拶されなかった。
反応)②’友だちのお母さんに嫌な思いをさせてしまった。どうしよう。と考え、さらに固まってしまい、結局、何も言えなかった。
結果)③’お母さんは更に怪訝そうな顔をして何も言わずに立ち去った。
CBTにおいては、これが、環境と人間の相互作用が悪循環に陥ってしまった時に問題が生じているという状態と考えます。
この例え話の状況においてポイントとなる点が、問題が「心の中だけではない」というところです。
カウンセリングモデルは、主観的な自己概念(理想の自分)を想定しており、「心の中」を中心にして焦点を当てる傾向があります。
しかし、認知行動療法(CBT)は、常に現実の環境との相互作用を見ていく点に違いがあります。心の中だけの問題ではなく、現実の環境との相互作用が悪循環に陥ってしまった時に、「問題とされるもの」が維持・悪化されると考えていきます。
<ポイント>
CBTにおいては、環境と人間の反応(認知・感情・身体・行動)の悪循環が問題(困り事)を維持・悪化させているとみなすのです。
続く
放課後等デイサービス FORTUNA